(IP)H30年秋 問93

公開鍵暗号方式を利用した処理と、その処理に使用する公開鍵の組合せa~cのうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

処理 使用する公開鍵
a 作成した電子メールに対するディジタル署名の付与 電子メール作成者の公開鍵
b 受信した電子メールに付与されているディジタル署名の検証 電子メール作成者の公開鍵
c 使用しているブラウザからWebサーバへの暗号化通信 Webサーバの公開鍵

 a、b

 a、c

 b

 b、c

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正解:エ

解説:
公開鍵暗号方式では公開鍵と秘密鍵というペアの鍵で暗号と復号を行います。一般的な暗号通信では暗号化する文章に対して公開鍵で暗号化し、受信した暗号文を秘密鍵で復号します。このとき公開鍵、復号鍵の持ち主は復号を行った人となります。
もうひとつ公開鍵暗号技術を用いるものとしてディジタル署名があります。ディジタル署名では秘密鍵で暗号化したダイジェストを公開鍵で復号する手順を踏みます。秘密鍵で暗号化された文章は公開鍵で復号が可能ですが、公開鍵は広く公開されても構わない鍵なので暗号鍵としての意味は持ちません。「秘密鍵は誰にも知られていない=公開鍵のペアの秘密鍵で暗号化した文章が復号できるのは本人」という性質を利用して本人確認の手段としています。

a.ディジタル署名の付与には作成者の秘密鍵を使うので誤りです。

b.ディジタル署名の検証には作成者の公開鍵を使うので正しい表記です。

c.ブラウザから公開鍵で暗号化された内容をWebサーバの秘密鍵で復号するので正しい表記です。

したがってbとcが正しい表現となっているのでエが正解です。

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