21日に平成30年秋の情報処理試験が実施されました。
同日に問題と解答が公開されましたので少し感想などを書いてみようと思います。全部は出来てませんしあくまで初見でやってみた感想ですのでご了承ください。
午前の問題は85点で9割に届きませんでしたが、選択に迷う見解の相違のような問題がいくつかあったのでその辺りをクリアにすると9割は楽々超える問題だろうと思います。4つの選択肢のうち2択にまではできるがその後の決め手に欠ける問題がいくつかありました。そういう意味では単に用語を知っているだけでなく、意味や役割をより深く理解する必要があるかもしれません。手も足も出ないような難問はほぼなかったので過去問をしっかりと解いて対策した人であれば合格点の60点を超えることはそれほど難しくなかったのではないかと思います。30年春の問題に比べると易しくなった印象です。
計算問題は難易度は高くありませんでしたが少し問題数が多いように感じました。解くこと自体は難しくなくても計算に時間の掛かるタイプの問題が2問ほどありましたので、ここで時間を使ってしまった人は後半で時間が足りなくなった可能性があると思います。3分掛けて答えが出なかったら飛ばして時間に余裕があればゆっくり解き、なければ勘くらいの割り切りが試験対策としては必要かもしれません。
午後の問題は全部やった訳ではないですし問題毎の得点は公開されていますが、設問に対する詳細な得点が非公開ですので得点は出していません。問題によって難易度のばらつきがあったように思います。
問1の必須問題であるセキュリティは易しかったですね。基本情報を受けようと対策をしている方であれば全問正解できる可能性が高いと思います。
問2~問7の選択問題は問3のデータベースの問題傾向が変わったのには少し驚きましたね。今までのデータベースの対策がほぼ通用しません。傾向があまり変わらず得点源として利用できていたので普段からSQLを使い慣れている人でないと得点しにくかったと思います。他の問題の難易度は例年とあまり変わらない印象でしたね。
問8のアルゴリズムは問題としては難しくなかったと思いますが、答えを予想してから問題を解くと予想に反した答えになり悩むことになったかもしれません。例えば設問2dはアの1のみが正解ですが、1以外にもありそうな気がしてしまいます。また設問3eも同様でエの「正しい値を返す」が正解ですが、これも選びにくい印象があります。きちんとトレースができれば問題ないのですが人間心理を利用したのかもしれません。
問9~13のプログラムに関しては問9のC言語と問13の表計算をやってみました。C言語は列車を進行させるルールとプログラムをいかに結び付けるかがカギで構造体やポインタといったC言語の王道とも呼べる組み方でトレース自体はしやすかったと思います。ただ、プログラムが3本出ているので、それぞれを解釈するのに時間が掛かったかもしれません。表計算は設問1,2の関数式はしっかり勉強していれば解ける問題だと思います。設問3のマクロはプログラム経験が浅く表計算を選択している方もいると思いますが、問8と基本的に同じような疑似言語で書かれるので慣れてくれば問題ないと思います。マクロの穴埋めの問題でしたが、マクロの説明にある(3)①~④にそれぞれ対応している部分と役割を考えれば正答に近づけると思います。
今回の基本情報で一番びっくりしたのは本文でも触れていますが、午後のデータベースです。大学で午後対策の講義をする際にもデータベースは得点源になると話をして来ましたが、この傾向が続くようですと得点源として利用するにはリスクがあるように思います。他は総じて平均的な問題構成だったと思います。
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